セラピスト向け

アーム・ライン(AL)とは? アナトミートレインの筋筋膜ラインをわかりやすく解説

こんにちは、理学療法士の齋藤です。

今回はアナトミートレインのライン
アーム・ライン(AL)の機能やポイントを解説していこうと思います。

アーム・ライン(AL)とは

アームライン(※以下AL)は4本あり、それぞれが体幹中枢部から肩関節を通り、最終的に手部へ繋がるアナトミートレインの筋筋膜ラインの一つです。

アナトミートレインの概要を知りたい人はこちらの記事も読んでみてください!

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筋膜のつながりは以下のようになります。

【DFAL(デープフロントアームライン)
小胸筋/鎖骨胸筋筋膜
⬇︎
上腕二頭筋
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橈骨骨膜/橈骨前縁
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外側側副靱帯
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母指球筋

【SFAL(スーパーフィシャルフロントアームライン)】
大胸筋/広背筋
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内側筋間中隔
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手根屈筋群/手根管

【DBAL(ディープバックアームライン)】
菱形筋/肩甲挙筋
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肩回旋腱板筋
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上腕三頭筋
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尺側骨膜に沿った筋膜
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尺骨側副靱帯
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小指球筋

【SBAL(スーパーフィシャルバックアームライン)】
僧帽筋
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三角筋
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外側筋間中隔
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手根伸筋群

ALはラテラルラインやスパイラルライン、ファンクショナルラインに直接接続するラインになります。

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ALの姿勢機能

ALの姿勢機能について、アナトミートレインには以下のように書かれています。

ALに関連してよく見られる姿勢代償パターンは、肩の後退、挙上、回旋に関連し、肩、腕、手に関するあらゆる問題を引き起こす。これらの代償は多くの場合、胸郭からの支えが弱い場合に認められ、、、(後略)

2016.アナトミー・トレイン 徒手運動療法のための筋筋膜経線 第3版 Thomas W.Myers

つまり、ALは体幹中枢部の機能が低下している場合に代償として働き、その結果手部や腕・肩などに問題を引き起こすことになります。

ではそれぞれのラインと体幹機能のつながりを確認してみましょう。

DFALは小胸筋を介して、肋間筋からLLへとつながります。

つまり、LLの機能低下がある場合はDFALの代償が働きます。

SFALは大胸筋を介して腹直筋へ、広背筋を介して大臀筋へつながります。
したがって、FLの機能が低下している場合はSFALの代償が働きます。

DBALは菱形筋を介して、前鋸筋からSPLへつながります。
したがって、SPLの機能低下がある場合はDBALの代償が働きます。

SBALは直接的なつながりはありませんが、僧帽筋自体が背部の安定化に関わりますので、SBLの機能低下や、その他のALの機能低下で代償的に働くと考えられます。

このようにALと体幹機能はとても深い関わりがあるので、ALへの評価・アプローチを実施する際は必ず体幹機能も合わせて実施する必要があります。

ALと呼吸機能

ALについてもう一つ注目していただきたいことは、ALの近位部は胸郭に付着していることです。

小胸筋や大胸筋・広背筋や僧帽筋は体幹の安定化もはかってくれますが、それと同時に胸郭の可動性を制限してしまいます。

したがって、ALの機能不全は呼吸機能へ影響する可能性があります。

呼吸リハビリを提供する場合には、ALへのアプローチも合わせて実施することが効果的であると考えます。

まとめ

今日はアーム・ライン(SPL)についてまとめさせていただきました。

ALは、LLやSPLなどの他のラインと直接接続する。

体幹機能とALは深く関わりあっている。

呼吸機能の改善にはALへアプローチも必要。

今回の記事で上肢帯と体幹機能のつながりがいかに大切か、理解していただけたらと思います。

ALのストレッチなどはまた別の機会に説明します。

ではまた別の記事で、、、